産後、骨盤のゆがみが戻らないと感じるとき
朝、鏡の前で立ったときに気づく。
体の真ん中が、どこかずれたまま止まっている。お腹に力が入らない。何年も前の出産なのに、あのとき以来ずっとこうだ、という感じが抜けない。
何年も経っているのに、なぜ戻らないのでしょうか
出産で開いた骨盤は、時間が経てば自然に閉じる、とよく言われます。実際には、閉じる力が働くには、周りが緩んでいる必要があります。
育児の年月は、緩む時間がいちばん少ない時期です。抱き上げ、かがみ、片側で支える。その姿勢のまま体が形を覚えると、閉じるどころか、ずれた形のほうが固定されていきます。
ずれたままの体で、日常は続きます
抱き上げる、かがむ、片側で支える。育児のあいだに覚えた動きは、子どもが大きくなってからも残ります。
立ち仕事のあとに腰が張る。長く座ると片側だけ痛む。どれも別々の不調に見えて、元は同じ一つの傾きから来ていることがあります。
そして、周りの人が普通にできていることが自分だけつらいと、体の問題ではなく気力の問題のように思えてきます。
締めようとすると、なぜ苦しくなるのでしょうか
多くの方が最初に試されるのは、締めることです。ベルト、筋トレ、姿勢を正す。
どれも意味がありますが、固まった周りをそのままにして中心だけ締めると、体はさらに力を入れて支えようとします。整えているつもりで、緊張を一枚足していることもあります。
「もっと鍛えなければ」と考えるほど、休む時間が減る。ここでも順番が逆になります。
緩んだあとに、体が自分で戻ることがあります
先に形を直すのではなく、先に緊張がほどける。そのあとで、体が自分の位置に戻っていく。そういう順番のほうが、無理がありません。
出産から何年も経っていた方が、翌朝まっすぐ立てて、お腹に力が入る感覚が久しぶりに戻った、と書いてくださったことがあります。何かを頑張った翌朝ではなく、ただ緩んだ翌朝でした。
ずれたままの年月が長くなるほど、体はその形を普通だと思うようになります。そして、戻れる位置そのものを忘れていきます。
これは、産後のケアを怠ったからでも、体が弱いからだ、と決めつけなくて構いません。緩む時間がなかった、というだけのことです。一日の中に気が休まる時間がないときにも書きました。
ヨガの翌朝のことを、ある方が知らせてくださいました。
参加者の方から届いたお便りより