仕事を辞めた子どもが、元気をなくしているとき
仕事を辞めて家に戻ってきた子どもが、夕方になっても部屋から出てこない。
声をかけても返事は短く、食卓でも目が合いません。心配でたまらないのに、何を言えばいいのか分からない。
親の言葉が、届きにくくなる時期
大人になった子どもにとって、親はいちばん近くて、いちばん話しにくい相手でもあります。
励ませば、期待されていると感じる。黙っていれば、見放されたように感じる。どちらを選んでも、うまくいかない気がしてきます。
親のほうも、自分の不安をそのまま子どもに向けてしまいがちです。これからどうするのか、と聞きたくなる気持ちを抑えるだけで、一日が終わってしまう。
元気がない状態が、長引いていくとき
仕事を辞めたあとの気力の落ち込みは、休めば自然に戻ると考えられがちです。
けれど、自分を責める気持ちを抱えたまま時間が経つと、休んでいるはずの毎日が、かえって重くなっていきます。外に出る理由がなくなり、人と話す機会も減っていきます。
家族が心配すればするほど、本人は迷惑をかけていると感じて、さらに口を閉ざしてしまうこともあります。
家族ではない誰かに、話せること
親には言えなくても、家族ではない、安心できる相手になら話せることがあります。
急かされない、評価されない、答えを求められない。そういう時間の中では、張りつめていた気持ちが、言葉より先に涙として出てくることも珍しくありません。
泣いてしまうのは、弱っているからだけではなく、ようやく力を抜ける場所に来たという合図でもあります。
子どもがゆるむと、親もゆるみます
子どもの表情が少し柔らかくなると、家の中の空気が変わります。親のほうも、ずっと張っていた緊張から解放されます。
一緒に話して、一緒に笑える時間が戻ってくる。それは何かが解決したからではなく、二人とも少し安心できたからです。
親だけで抱えなくていい理由
わが子のことだからこそ、親はひとりで抱えようとします。支えきれないと感じても、それは愛情が足りないせいではありません。近すぎる関係だからこそ届かないものがある、というだけのことです。
親のことを考えると、今も胸がざわつくときでは、親子の近さが生む重さについて書きました。
娘さんが話を聞いてもらった日のことを、お母さまが書き送ってくださいました。
参加者の方から届いたお便りより