同じことを何度も繰り返してしまうのはなぜか
話を聞いた帰りの電車で、すっかり分かった気になっている。
その一週間後、同じ場面で、同じ反応が出ている。
理解しても、人の動きはすぐには変わりません。
これは、あきらめの言葉ではありません。順番の話です。
分かった、の直後に起きること
説明を受けて腑に落ちた瞬間、もう終わったような気がします。実際、その場では何かが確かに動いています。
けれど日常に戻ると、同じ場面で同じ反応が出ます。そして「あれだけ分かったのに、またやっている」と、自分を責め始める。
繰り返してしまうこと自体より、この責めのほうが新しい絡まりを作ります。
マニュアルにすると、なぜ戻るのでしょうか
理解したことを、手順にまとめたくなります。こういうときはこうする、と決めておけば次は大丈夫だと。
けれど手順にした瞬間、それは頭の持ち物になります。頭が疲れている場面、つまりいちばん必要な場面では、手順は出てきません。
出てこないので、結局それまでのやり方に戻る。そして、戻ったことをまた責める。
少しずつ、無理のない間隔で
一度で終わらせようとすると、たいてい続きません。回数を重ねた方のところでは、無理のない速さで確実に変わっている、という見え方をされる方もいます。
二年前に話したことを聞き直したら、前よりはっきり聞こえた。同じ内容なのに、受け取れる細かさが変わっていた。そういうご報告をいただきました。
進んでいないように見えて、解像度のほうが上がっていることがあります。
間隔が空きすぎると、絡まりは元の固さに戻ります。そして戻ったところから始めることになるので、同じ場所を何度も通ることになります。
繰り返してしまうのは、意志が弱いからだと考える必要はありません。理解と体のあいだには、もともと距離がある。そういう順番になっているのです。頭では分かっているのにできないことという記事もあります。
二年前の記録を聞き直された方。以下はその方の文章です。
参加者の方から届いたお便りより